こんにちは、外壁ショップのリフォームアドバイザー竹内です。
外壁塗装を検討するにあたり「サイディング」という言葉も多く聞かれるかと思います。
- ただ外壁を塗装するのとどう違うのか?
- メンテナンス性はいいのか?
- トータルコストで考えると割安なのか?
そんな疑問がおありかと思います。
そこでサイディングのメリット・デメリットを、他の工法とも比較してお伝えしたいと思います。
サイディングとは?
サイディングとは建物の外壁に貼る仕上げ板材で、あらかじめ成形された板材です。
建物の外壁強度に問題がなく補修可能な状態であれば、もっとも安価に済むのが外壁塗装です。
しかし、外壁の補修が難しい場合や外観をイメージチェンジしたい場合は、サイディングを外壁に貼る外壁カバー工法による外壁リフォームで、美観を整え建物を守ることができます。
サイディングにはタイルのようなデザインの板材が豊富にあり、建物の外観をおしゃれにリフォームできるため大変好まれています。
なお、サイディングの材質には窯業系・金属系・木質系・樹脂系の種類があり、どれを選択するかで外観のイメージや機能が変わります。
窯業系サイディング
セメント質と繊維質の原料をあわせて成型し養生硬化させた板状の外壁材です。
タイルやレンガのような柄があり、価格面と機能面でのバランスが良いため、新築一戸建て住宅の外壁の8割に採用されている人気のサイディングです。
金属系サイディング
ガルバリウム鋼板・アルミニウム合金塗装板・塗装ステンレス鋼板などの金属板と、断熱効果のある板でできた外壁材で、断熱性に優れていて比較的安価です。
凍結による膨張や劣化などの凍害にも強いことから寒冷地で人気があり、軽量で扱いやすいので重ね貼りのカバー工法にも向いています。傷から錆が出やすいので注意が必要です。
木質系サイディング
木材でできた外壁材で、断熱性に優れています。自然な風合いや天然木のぬくもりを感じられるのが良い反面、火や風雨に弱く劣化しやすいのでメンテナンスが欠かせません。また、木質系サイディングを扱える業者があまり多くありません。価格も窯業系や金属系より2割程度高めなので、コスト重視のかたにはおすすめではありません。
樹脂系サイディング
塩化ビニル樹脂でできた外壁材で、凍結によるひび割れや塩害による錆や腐食の心配がないため、北米や北海道や東北・北陸などの寒冷地では多く採用されています。継ぎ目がなくコーキングを使わない工法であるため補修などのメンテナンスも不要。軽量で水や汚れにも強い特徴があります。ただ、日本では施工できる業者が大変少なく、サイディングの中ではもっとも高価です。
サイディングを使うメリット
施工の初期費用が外壁タイルに比べて安い
本格的な外壁タイルでのリフォームは、タイル材料の費用や技術ある職人が必要であるなどの理由から、初期費用が高額になります。
塗り壁(土壁・漆喰・ジョリパット・モルタル)も、左官職人の手仕事のため人件費と工期がかかり費用は高めになります。
一方、サイディングであれば、大量生産された板材を外壁に貼り付ける工法であるため、材料費が安く済み、高度な技術を必要としないため施工費用も抑えることができます。
外壁タイルでリフォームしたような外観にできる
本格的な外壁タイルによる外壁リフォームは美しく高級感や耐久性もあるのですが、初期費用が高くなります。
一方、サイディングであれば、予算が少なくてもタイル模様のサイディングを使うことで、外壁タイルを使ったようなイメージを実現することができます。
職人の技術差による施工の失敗が少ない
本格的な外壁タイルでのリフォームは、施工した職人の技術が良くない場合は外壁タイルが浮いたり剥がれたりして、せっかくの耐久性を損なうことになります。
塗り壁(土壁・漆喰・ジョリパット・モルタル)も仕上がりは左官職人の技術に依存します。
一方、サイディングであれば、大量生産された板材を外壁に貼り付ける工法であるため、高度な技術を必要としません。よって、職人の技術さによる失敗が少なく、一定のクオリティの外壁リフォームを期待できます。
サイディングのデメリット
外壁タイルと比較して耐用年数が短い
外壁タイルは石や土を高温で焼き固めて作られており、その耐久性は40年くらいあると言われています。
一方、サイディングは外壁タイルに似た外観を安価に実現できるものの、表面に塗られた塗料やシーリングの劣化が10年弱で始まるなど、外壁タイルに比べると耐久性は落ちます。
外壁タイルと比較してメンテナンスコストが高い
外壁タイルは施工時の初期費用は高いものの、メンテナンス時の費用はサイディングの半額程度で安く済みます。
一方、サイディングは施工時の初期費用は外壁タイルの半額程度と安く済むものの、劣化したサイディングの張り替えや塗装・コーキングなどのメンテナンス費用が高くつきます。
まとめ
トータルコストで考えると、長期的には安上がりとは言えないかもしれません。
ですが、安心して安定した品質の外壁リフォームを施工できるという点で、現在もっとも多く採用されている外壁リフォームの手法です。
選ぶサイディングによってメリット・デメリットがありますので、比較検討して迷われましたらお気軽にご相談ください。